気候変動(TCFD)に関する取り組み
当社グループは、2023年3月1日にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同することを表明いたしました。今後もTCFDのフレームワークに基づく情報開示を充実させるとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
ガバナンス
当社グループは、サステナビリティ基本方針に基づき、CO2排出量削減への取り組みを重要課題(マテリアリティ)に選定し、サステナビリティ委員会にて気候変動を含めサステナビリティに関する方針・計画の策定、実行に係る進捗管理及び評価を行い、定期的に取締役会に報告を行います。
戦略
当社グループは、気候変動を中長期的なリスクと捉え、脱炭素への移行面での影響が顕在化する「2℃未満シナリオ」(移行リスク)、温暖化により物理面での影響が顕在化する「4℃シナリオ」(物理的リスク)を設定し、気候変動が当社グループに与える影響につき下記表のとおり、検討を実施しました。
気候変動ドライバー | セグメント | 区分 | 重要度 | リスクと機会の説明 | ||
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移 行 リ ス ク |
市 場 技 術 |
トランジション・再生可能エネルギーの普及 | 石炭事業部 | 機会 | 高 | 石炭に代わり、バイオマス発電に使用されるヤシ殻(PKS)等の販売機会が増加する |
新素材事業部 採石事業部 |
リスク | 中 | 再生可能エネルギーの普及により、当社グループが利用する電気料金等が高騰し、コスト増加となる | |||
省エネ関連部材の普及 | 新素材事業部 | 機会 | 中 | 使用電力量の削減効果の大きい省エネ関連部材の製造工程に不可欠な研磨材の需要が拡大する | ||
気 候 変 動 に 関 す る 政 策 |
炭素税の導入 | 石炭事業部 | リスク | 高 | 炭素税の導入により、取引先の脱炭素への取り組みが加速され、石炭需要が減少する | |
温室効果ガス削減義務の 強化 |
新素材事業部 採石事業部 |
リスク | 低 | 温室効果ガス削減義務が強化され、既存の設備の改廃を余儀なくされる | ||
評 価 |
イメージの低下 | 全社 | リスク | 中 | 温室効果ガス削減に対する姿勢が評価されず、レピュテーションリスクが高まる | |
物 理 的 リ ス ク |
急 性 |
大雨等の自然災害 | 石炭事業部 | リスク | 中 | 大雨などの自然災害により炭鉱の稼働が低下する |
採石事業部 | リスク | 低 | 大雨などの自然災害により採石場が被災し、稼働が低下する | |||
慢 性 |
持続的な海面上昇 | 石炭事業部 | リスク | 中 | 海面の上昇により、石炭ヤードが使用できなくなり、海面上昇対策のための追加コストが生じる |
リスク管理
当社グループでは、サステナビリティ委員会において、気候変動関連のリスクと機会を把握し、対応状況のモニタリングを実施し、再検討等を実施します。
指標と目標
当社グループでは、気候変動関連が経営に及ぼす影響を評価・管理するため、温室効果ガス(CO2)排出量を測定しました。当社グループの2024年3月期のScope1及びScope2の排出量は以下のとおりであります。
当社グループでは、国等から借りていた旧炭鉱跡地(43.5ha、東京ドーム約9個分)については既に植林を実施し、国等に返還しております。当社グループ保有の旧炭鉱跡地等(合計64.4ha、東京ドーム約14個分)についても植林を実施しており、今後も植林活動及び森林整備により温室効果ガス(CO2)の削減に取り組んでまいります。
Scope1 | Scope2 | 合計 |
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1,281 tCO2 | 460 tCO2 | 1,741 tCO2 |
(注)
・当社及び全ての連結子会社を集計範囲としています。
・Scope1:当社グループ自らによる温室効果ガスの直接排出量
・Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用による間接排出量
当社グループは、日本における地球環境保護へ取り組みを加速させるため、以下の法人に加盟しております。