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SCMファインダイヤ

  • SCMファインダイヤの特長

  • SCMファインダイヤの製造工程

  • SCMファインダイヤの主要用途

 

SCMファインダイヤについて

高硬度でかつ耐熱材料でもあるセラミックスの需要が急成長しています。
これらのセラミックスの研磨、研削加工において従来以上の能率及び精密さが要求されています。
当社の製造する多結晶「SCMファインダイヤ」を使った各種商品は、このような難加工材料の精密加工に対して優れた研磨、研削能力を有しています。

微小ダイヤモンド結晶子がランダムに2次的集合体を形成している多結晶構造

ブロッキーな形状を有するSCMファインダイヤ

SCMファインダイヤの特長

人工ダイヤモンドを製造方法や構造で整理すると、下記のように分類されます。
工業用途の9割以上のシェアを占める合成単結晶ダイヤモンドは、静的合成法で作られます。鋭利な刃を有しており、一般的に切断バイトや砥石用に使われます。
SCMファインダイヤは、高度にコントロールされたショックコンパクション法により合成された多結晶ダイヤモンドです。
ナノサイズの微小ダイヤモンド結晶子が強固に集合したブロッキーな形状を有する多結晶構造を形成しています。

高圧合成法
静圧法
単結晶ダイヤモンド
衝撃圧縮法
多結晶ダイヤモンド
低圧合成法
CVD法
薄膜ダイヤモンド
  • 単結晶

    スクラッチが多く、低い研磨速度

    • 数少ない鋭い刃
    • ヘキ開面有り
    • 角張った形状
  • 多結晶

    スクラッチが少なく、高い研磨速度

    • 無数の細かい刃
    • ヘキ開面無し
    • ブロッキーな形状

SCMファインダイヤの製造工程

多結晶ダイヤモンドは、火薬の爆発力により合成されますが、当社では北海道赤平市に人工の爆発合成ドームを所有しています。
この設備は、爆発によるダイヤモンド合成ドームとしては最大級を自負しています。
産学官からの依頼により、爆発や合成試験にも積極的に協力させて頂いています。

世界最大級を誇る爆発によるダイヤ合成ドーム

後工程

爆発合成工程後、不純物を取り除く精製工程、形状やサイズを調整する粉砕工程、高精度なサイズ域を分別する分級工程、厳格な社内規格に基づいた検査工程があります。

後工程ステップ

SCMファインダイヤの粒度規格

自社独自技術での一貫生産を自負しており、お客様からの強い要望により、受託によるミクロンサイズの精密分級もおこなっています。

汎用粒度規格

サイズ(呼称)
μm
中心径(呼称)
μm
中心径規格(D50値)
μm
粒径上限(99%値)
μm
測定装置 備 考
0-0.05 0.025 0.020-0.030 0.09 UPAor NTWⅡ ナノダイヤ
0-0.1 0.050 0.04-0.06 0.17 UPAor NTWⅡ ナノダイヤ
0-0.15 0.075 0.07-0.08 0.22 UPAor NTWⅡ ナノダイヤ
0-0.2 0.090 0.08-0.10 0.26 UPAor NTWⅡ ナノダイヤ
0-0.25 0.125 0.11-0.14 0.35 UPAor NTWⅡ
0-0.3 0.150 0.14-0.16 0.37 UPAor NTWⅡ
0-0.35 0.180 0.17-0.19 0.42 UPAor NTWⅡ
0-0.5(s) 0.21 0.19-0.23 0.53 UPAor NTWⅡ
0-0.5 0.25 0.23-0.27 0.60 UPAor NTWⅡ
0.1-0.5 0.30 0.28-0.32 0.70 UPAor NTWⅡ
0.25-0.5 0.35 0.32-0.38 0.80 UPAor NTWⅡ
0.25-0.75(s) 0.50 0.40-0.60 1.00 UPAor NTWⅡ
0.25-0.75 0.65 0.6-0.7 < 1.1 MT3000*
0.5-1 0.75 0.7-0.8 < 1.3 MT3000*
0.75-1.25 1.00 0.90-1.1 < 1.7 MT3000*
1-1.5 1.20 1.1-1.3 < 2.0 MT3000*
1-2 1.40 1.3-1.5 < 2.5 MT3000*
1.25-2.25 1.70 1.6-1.8 < 3.2 MT3000*
1.5-2.5 2.00 1.9-2.1 < 3.8 MT3000*
1.5-3 2.40 2.3-2.6 < 4.5 MT3000*
2-4 3.00 2.6-3.4 < 6.5 MT3000*
2.5-4 3.50 3.3-3.7 < 6.5 MT3000*
3-5 4.00 3.8-4.3 < 7.5 MT3000*
4-6 5.00 4.6-5.2 < 10.0 MT3000*
4-8 6.00 5.5-6.5 < 12.0 MT3000*
5.5-8 7.00 6.8-7.6 < 13.0 MT3000*
6-10 8.00 7.7-8.5 < 15.0 MT3000*
6-12 9.00 8.6-9.4 < 17.0 MT3000*
8-12 10.00 9.5-10.5 < 19.0 MT3000*
8-16 12.00 11-13 < 22.0 MT3000*
10-20 15.00 13-16 < 25.0 MT3000*
15-25 20.00 18-23 < 40.0 MT3000*
20-30 25.00 20-30 < 50.0 MT3000*
25-35 30.00 25-35 < 55.0 MT3000*
30-40 35.00 30-40 < 60.0 MT3000*
35-45 40.00 35-45 < 75.0 MT3000*

UPA or NTWⅡ : マイクロトラックベル製 UPA またはナノトラックウェーブⅡ

MT3000 : マイクロトラックベル製 MT-3000

マイクロトラックベルMT3000はレーザー回折・散乱法により測定される粒度分布です。
MT3000の測定結果はエルゾーン法や、コールターカウンター等に比べて幅広の分布となります。

SCMファインダイヤの主要用途

パワーデバイス向けとして注目されている化合物半導体であるSiCやGaNのウエハの他、
精密金型の研磨、セラミックスや金属、超硬合金など各種材料の分析用試験片の精密研磨仕上げを要する分野で広く使用されています。

ウエハ
サファイア、SiC、GaNなどの化合物半導体の基板の精密研磨
光学材料
サファイア:腕時計のカバーガラスや窓材 ジルコニアフェルール、光ファイバー、 フローライトレンズなど
金型
金型の精密研磨、修正などに
分析用試験片
金属の組織観察や各種材料の試料研磨に
セラミックス
代表的なセラミックスであるアルミナ、 ジルコニアをはじめ、AlTiCやフェライト などの高硬度な難加工材料など
その他
超硬合金(サーメット)やチタン化合物
各種金型鋼の精密研磨に